2013年02月14日（木）
特別な人
こんにちは。大野秀樹です。ある方にDVDをお借りして、久しぶりにフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの踊りを観ました。アステアの洗練された踊りと息の合ったジンジャーの踊りが素晴らしいのは勿論ですが、やはり彼女の可憐さというのは特別で、可憐さ自体が特別な人にしか与えられていないのに、その中でも一際きわ立っています。彼女が画面の中にいるだけで何かが始まるのを期待する心持になります。
世の中でスペシャルと呼ばれる人達、例えば横綱、真打、エトワール、プリマドンナ、プリンシパルなど彼らがそこにいるだけで何か素敵なことが起きることを予感し、また期待させる人々。僕たちはその期待を彼らに浴びせ、彼らは恐怖にさらされ、そしてそれに打ち勝ち、やはり十分にその期待に応える演技をして見せるとき、その空間には尊敬、賞賛、喜び、安堵など、様々なものが行き交い満たされます。そして、その経験が彼らに誇りを与え、更なる高みへと彼らを押し上げるのと思います。
そのようにして、大切に受け継がれていく歴史の中には、伝統や文化的価値が生まれていくのだと思います。
僕自身もこころの底で、その底辺の一員になりたいと思っています。
